ぷよM@S−「フィクションで勝敗を伝える」とはどういうことか?−
今まで僕はフィクションで勝敗を伝える鍵になるのは「理と情」だと思っていた。
その二つが最も読者に「納得感」を与えるからだ。それぞれ詳しく説明すると・・・
①理
勝敗のプロセスを客観的に描写する手法。例えば「ドラゴンボール」の勝敗は基本的に戦闘力の高低で決まる。戦闘力が低い者が高い者を倒す時には、何らかのロジックが組まれる。「戦闘力が一時的に上がる界王拳を使った」とか。
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②情
読者の感情移入させ、「こいつなら勝つ!」と思わせる手法。例えば「バキ」ではしばしば勝敗の分け目に登場人物の回想シーンが描かれる。そこで、「こいつはこれだけの過去を持ち、これだけ努力してきたんだぜ!」という物語が挿入され、読者への感情移入の誘導が行われる。
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さて。
今上げた2つの他に、最近第3の方法があることに気付いた。
それが、
③実際のゲームを利用する、だ。
例えば「ハチワンダイバー」。
これは将棋の話なんだけれど、主人公が対戦相手に追い詰められるシーンってわかる人にとってはどんなバトルマンガのピンチの描写よりも真に迫っているだろうな、と思う。「フリーザ様の戦闘力がハチャメチャに高い」、とか「肋骨が何本かイッた」とかよりも将棋そのものが持つ説得力。知っている人にとって、「この局面はどー考えても負けだろ?」という局面が度々あるのではないかと想像する(僕は将棋よくわからないので)。
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そして最近見た「ぷよM@S」もそう。
これは「ぷよぷよ」を題材にしたバトルなんだけれども・・・これ、めちゃくちゃ凄い!「ぷよぷよ」がこんなに深いゲームだとは知らなかった・・・僕は致死連鎖作れないからなー・・・。
そしてこの「ぷよM@S」は、③「ぷよぷよ」本来が持つ面白さや、②勝負に必要な心構え、①「何故強いか?のロジック、と今まで説明してきた全ての要素がバランスよくミックスされた、凄い作品です。
今まで挙げた作品はどれもおすすめだけど、ぷよM@Sはタダで楽しめるので、未見の人は是非見てみてはどうでしょう?ちょっと長いかもしれないけど(笑)
個人的にはPart8くらいから加速度的に面白くなりました。